有償のボランティアとも呼ばれる治験バイト
人と変わった仕事がしたい・薬に興味がある方におすすめなのが治験アルバイトです。あまり聞きなれない言葉なので、その名前自体初めて聞いた!という方も多いかもしれません。
治験とは、厚生労働省から「薬」の承認を受けるために実施する臨床試験のことです。健康な成人に薬を使用してもらい、効果・安全性・治療法などを確認する目的で行われます。今回は治験アルバイトの特徴や仕事内容、メリットについてご紹介します。
治験アルバイトの特徴・仕事内容
「負担軽減費」という謝礼金が支払われるのが特徴です。未認可の新薬を試すぶん、厚生労働省による厳格な基準にのっとって行われます。副作用のリスクはとても少ないといわれていますが、もし治験中に副作用が起きた場合は、治験は即中止になります。
このアルバイトには「通院」と「入院」の2種類があります。前者は自宅から実施機関に通うため、入院よりも拘束時間が短いのが特徴です。
一方後者は、ほかの治験アルバイト者と集団で入院を求められます。起床時間・食事・就寝時間は決められていますが、それ以外は読書をしたりして自由に過ごせます。
どちらも、薬・健康食品・サプリメントなどを服用し、服用前と後の体の変化をチェック。治療内容によって服用する薬や量は異なります。治験を行う場合はほぼ毎日採血を実施するため、注射や入院がニガテな方は避けたほうが得策です。
治療内容によって拘束時間が異なるのも大きなポイント。脳波測定や採血の治験だと最短1日以内で終わります。入院する場合は短期間のもので2泊3日、長いもので1ヶ月以上かかるケースもあるそうです。
治験バイトを行うにあたり注意するべき点は休息の期間。治験内容によりますが、次の治験を行うまで3~4ヶ月程度の期間を空ける必要があります。この休息期間を設けずに治験を行うと、健康へのリスクが高まり正確な結果が出ないことがあるため、連続で行う場合はきちんとお休みをとりましょう。
治験アルバイトのメリット
治験の種類によって負担軽減費は変わってきますが、相場は1~10万円といわれています。未承認の薬を試すため、高額報酬の治験を行うとそのぶん高い金額が得られます。ただし、1ヶ月以上入院するタイプだと拘束時間も長くなるので、必ずしも治験アルバイト=高いとはいえません。
治験アルバイトでは、身体測定や採血が行われるので、体の状態をチェックできます。入院する治験ではバランスの良い食事が3食提供されるため、偏った食事をしている方は健康的な生活が送れるでしょう。
薬や健康食品の服用や検査を受けることが「仕事」になるため、専門的なスキルは不要です。学生の場合は学業が本業になるので、通院タイプを選ぶべきですね。